「再演」の意味 〜ミリオンライブ SSA公演1日目感想〜

ミリオンライブ 6thのHPには、こうある。

"単独タイプ別で地方を巡ったユニットたちの再演が決定!"

そう、SSA公演は再演、Reactなのだ。我々ファンが望んだ再集合だけではなく、演者さんの方々にとっても、「もう一度」だった。

セトリ自体は地方ツアー時をほとんど踏襲していた。一部のユニットを除き、カバー曲も同じであった。もちろん、地方ツアー時は出会うことのなかった夢の共演、アライブファクター等のサプライズも用意されており、flyersも披露され、とても満足のいくライブであった。しかし、セトリを踏襲した意味気付いたのは、自分の担当である島原エレナを演じる角元明日香さんの言葉だった。

気付いてはいたのだ。Cleaskyがカバーする「笑って」の時の、角元さんの演技が、CleaskyのドラマCD内に登場する島原エレナではなく、本来の島原エレナに寄せていたことに。特に笑うところは、そのまんまアイドルの島原エレナであったと言っていい。そんな角元さんが2回目ということで、プレッシャーからある程度解放され、自由に演じることにしたとコメントした時に、この公演の意味に気付いたのだ。 

再演は、何も同じ事を繰り返すのではない。1回目があった以上、ミリオンの声優の方々はそれぞれに思ったことがあり、本来ならいつ来るかわからない次の歌唱の時の宿題があったのだ。このSpecialな公演は、その宿題を果たす機会だったのだ。我々が望み、アイドルを演じる声優さんかこれに応える。これがアイドルマスターだった。

個人的にジュリア役の愛美さんが、飄々と(?)語ってはいたが、そのプレッシャーがとても大きく、しかし静香役の田所あずざさんのおかげで自由になれたと語っていたことが驚きだった。同時に今回はアコースティックをしなかった理由もわかった。何もプレッシャーだけではない。Jelly pop beansはサプライズ返しという再演を見せたし、和太鼓やタップダンスの方々との連携も発展させていた。

ちなみに一番私の涙腺に来たのは、絶対に泣く印象があった、戸田めぐみさんが最後まで涙を我慢したことである。

今回の公演は、もちろん尊みもあり、素晴らしさもあり、最高もあった。しかし思うに、それはプロフェッショナルの方々がプロフェッショナルの仕事を完遂した、当然の結果である。ミリオンライブの声優さんへの尊敬の念が深まるライブだった。そして彼女達の同僚を超えた仲間という関係に、畏敬の念を覚えた。

明日は2日目。明日はどんな"再演"を見せてくれるのだろう。楽しみである。

最後に。野々原茜役の小笠原早紀さんの復帰に感謝を。貴女のfruity loveが聴けて良かった。貴女なしでは成立しない再演でした。